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皆さんこんにちは!
株式会社松場防災設備、更新担当の中西です。
~通る・止めない・ムダを作らない~
消防設備は“設置して終わり”ではありません。法令適合(通る)、故障ゼロ(止めない)、**コスト最適(ムダを作らない)**を同時に満たしてこそ、建物の価値は上がります。本稿は、管理者・オーナー・施設担当向けに、点検から改善、KPI設計までを実務目線でまとめた保存版です。
目次
自動火災報知設備(自火報):感知→受信→警報
スプリンクラー / 水噴霧 / 泡:自動的に放水し初期消火
消火器:粉末/強化液/二酸化炭素など用途で使い分け
屋内/屋外消火栓・連結送水管:消防隊の放水インフラ
誘導灯・非常照明:避難経路の“見える化”
️ 排煙設備:煙を抜き視程を確保
非常放送・非常用電話:情報を正しく届かせる
非常電源(非常用発電機・蓄電池):停電時の命綱
防火戸・防火シャッター:延焼を区切る“建築側の装置”
どれか一つでも機能不全だと“全体の安全度”が下がるのが消防設備の特徴です。
一般に機器点検(おおむね6か月ごと)と総合点検(おおむね年1回)の二層で運用するのが標準です。
ただし建物用途・規模によって報告頻度が異なるので、所轄の消防へ事前確認を。
点検の基本フロー
事前計画(エリア・停電/断水手順・代替警備)
作動試験(受信機・感知器・音響・表示灯)
放水/加圧試験(必要に応じて減殺措置)
誘導灯・非常照明の照度・点灯確認
設備台帳・是正票の更新 → 是正工事 → 報告
法令/条例の確認:用途変更・増改築・テナント入替時は要注意
図面の最新化:平面・系統・配線・バルブ系統をクラウド保管
台帳の標準化:QRで設備個体を紐づけ、交換履歴と写真を一元管理
是正の優先度付け:A(危険・重大)/B(要計画)/C(改善)で即断
MTTR(平均復旧時間)
故障件数/100台(感知器・誘導灯・発信機など品目別)
点検実施率/是正完了率
誤報発生率(誤作動要因を除去)
水圧・放水量・電池容量の健全率
KPIは月次レビュー+年次の更新計画(更改・増設)に直結させましょう。
消耗品の先回り更改(誘導灯バッテリー・感知器の経年)
共通部材の在庫化(予備機・弁パッキン・表示灯)
複数設備の同時停電/断水で一括試験=工数圧縮
誤報の原因学習(熱源・蒸気・粉塵・害虫)→ 感知器種類の見直し
ホテル:誤報月3件 → 0.3件に
厨房周辺の煙感知→熱感知へ変更、換気連動強化
誘導灯1系統に予防的バッテリー交換
誤報要因を毎回ログ化→ 3か月で誤報90%減
受信機:ランプ・表示・履歴
感知器:汚れ・作動・設置環境
発信機:押しやすさ・復帰
音響・放送:全域で可聴
誘導灯:点灯・バッテリー・破損
消火器:圧ゲージ・腐食・有効期限
消火栓:ホース・ノズル・水圧
連結送水口:キャップ・ゴミ・パッキン
排煙:作動・復帰・障害物️
非常電源:始動・負荷運転・燃料/蓄電
**“通る・止めない・ムダを作らない”**は、
**計画(法令)→ 点検(KPI)→ 是正(優先度)**のループで実現できます。