オフィシャルブログ

第17回消防設備雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社松場防災設備、更新担当の中西です。

 

~変遷~

 

1|消防設備業の始まり:火災予防の原点(戦後〜1960年代)

戦後の日本は木造建築が多く、火災の被害は大規模になりやすいものでした。
この時代の消防設備業はまだ黎明期で、消火器や簡易的な屋内消火栓の設置が主流。

  • 1950年代:建築基準法や消防法の整備

  • 消火器の普及が進み、工場や学校での設置が義務化

  • まだ 点検や保守の専門業者は少なく、設置後の管理は十分でない 状況

「火が出たら消す」から「火を予防する」への意識が芽生えた時期でした。


2|高度経済成長期:設備の義務化と普及(1970〜80年代) 🏗️

都市化・高層化が進む中で、火災対策は社会的に大きな課題となりました。
この時代、消防法改正により消防設備の設置義務が拡大し、消防設備業が一気に成長します。

  • スプリンクラーや自動火災報知設備の普及

  • 百貨店・ホテル・高層ビルでの防災設備義務化

  • 消防設備士資格制度が確立し、専門性の高い業種へ

この頃から 「消防設備=建物の必須インフラ」 という認識が定着しました。


3|防災意識の高まりと法改正(1990〜2000年代) 🛠️

1990年代に入ると、数々の火災事故(ホテル・雑居ビル火災など)が発生。社会全体で防災意識が高まりました。

  • 消防法改正による設備点検・報告義務の強化

  • 誘導灯や非常用照明設備の普及

  • 住宅用火災警報器の設置義務化(2006年施行)

消防設備業は「設置業」だけでなく、保守点検・コンサルティング業務 へと領域を広げていきました。


4|IT化とシステム連動の時代(2010年代) 💻📡

この時代から消防設備はますます高度化。
ITや通信技術が導入され、「監視・制御」といった機能が加わります。

  • ネットワーク型火災報知システムの導入

  • 遠隔監視・点検の普及

  • 建物管理システム(BAS)との連動

  • 点検業務の効率化(タブレットやクラウドを利用)

消防設備業は「ハード設置業」から「スマート防災システムの導入業」へと進化しました。


5|現代:多様化・高度化とSDGsの時代(2020年代〜現在) 🌍

近年は防災を取り巻く環境も大きく変化しています。

  • 高齢化社会対応:福祉施設や病院での避難支援設備の強化

  • 地震・水害など複合災害への対応:非常用電源や防水型設備の導入

  • 環境配慮型設備:省エネ型誘導灯、長寿命バッテリー

  • デジタル点検・AI活用:故障予知やデータ分析によるリスク管理

  • グローバル基準への対応:インバウンド需要を見据えた多言語化・国際規格準拠

消防設備業は今や 「安全を守る産業」から「社会課題解決産業」 へと役割を広げています。


6|これからの展望 🚀

消防設備業は今後さらに進化すると予想されます。

  • AI・IoTによる自動監視・自動点検の一般化

  • 災害時のドローン活用(避難誘導や火災状況把握)

  • 地域防災との連携強化(スマートシティの一環)

  • 環境に優しい防災製品の拡大

  • 高齢者・外国人を含む誰でも使える ユニバーサル防災設備


まとめ ✨

消防設備業は、

  • 戦後:消火器中心の黎明期

  • 高度経済成長期:義務化と普及

  • 1990年代〜:保守点検・法改正で専門化

  • 2010年代〜:IT化・システム連動

  • 現代:多様化・SDGs対応

という時代の変遷を経て進化してきました。

これからも人々の命と暮らしを守るため、消防設備業は 「安心と安全のプロフェッショナル」 として欠かせない存在であり続けるでしょう 🚒🔥✨

 

詳しくはこちら!

apple-touch-icon.png